映画感想「カメ止め!」「フォールアウト」「オーシャンズ8」

昨日は、仕事も大丈夫だったので
ひとり映画デイを敢行。

スガイディノスで3本観てきました。
以下、感想。

ネタバレになりそうなところは
すべて伏せ字にしているので大丈夫です。


真っ先に観ようと決めていたのは、こちら!
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『カメラを止めるな!』

大きなスポンサーがついていない
若手監督の映画が大ヒットするという
日本映画界では久しぶりに明るい話題。

大ヒット直後に残念なおまけもついてきましたが、
私はまったく興味がありませんし、

「原案」クレジットを自分の目で確認した時点で
この話題は、私のなかで終わりました。

(映画を観にも行っていないのに
 騒ぐひとが多すぎますな)

観客は、本作の上田慎一郎監督に
意図的に与えられたであろう違和感を
気持ちよく回収されて、大 満 足 。

あとで上田監督のインタビュー記事を読み
三谷幸喜の影響を強く受けていると聞いて、
とても納得しました。

巻き込まれ、追いつめられた小人物が
どうやってその場で
事態を解決&さらに混乱させていくか。

そこに
人間のエグみとおかしみを盛るのが、
三谷ワールドの真骨頂。


もちろん、こちらは三谷映画のように
オールスターキャストとはいかないけれど

監督家族3人の配役がすばらしく、
あの最後の親子のくだりで
○○○○○した人も多かったと思う。

映画のジャンルとしては
なんにでも当てはまるような気がして
(それもすごい)

Facebookでそう投稿したら
映画好きの花屋Wさんが

「ハートウォーミングドタバタホラーコメディ
 ファミリーゾンビ映画かな」

と見事な切り返しをしてくれて、

これは負けちゃいられん!と思い、私からは

「ハートウォーミングドタバタホラーコメディ
 ファミリーゾンビお仕事ギョーカイ映画とか!」

と返しておきました。

本当、出てこないのは、
動物と宇宙人くらいなのです。

そんなナゾ映画だからでしょうか、
観客も、老若男女をウエルカム!

私の右隣、20代?の女性と

左隣、あんなにでっかい音で携帯が鳴っているのに
3回目まで「えっ、じ、自分?」と気づかない
60代?か70代のおじいちゃんも大笑いしてました。

こらぁ、文句無しにおすすめです。


続けて昼から観たのは、これ!
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『ミッション・インポッシブル フォールアウト』

いやあ、もう、途中から
自分が何を観に来ているのか
わからなくなりました(笑)。

「M:i:I」シリーズは
実は1作目で「出落ち」なところがあり、

イーサン・ハントが所属する
秘密諜報組織「IMF」が、
あるいはハント自身が
どんなに絶体絶命の場面になっても

「でもこれ、
 またあの●●●●を●●●●てるんでしょう?」
と観客が先読みできる

スパイサスペンスにとって致命的な枷を
自らに課してしまっていることは、

みなさんもお気づきのことでしょう。


そんな状況で、1996年公開の1作目以来、
6本目にあたる本作まで
本当によくやっている、と感服しちゃいます。


その枷の代償はいつしか、

イーサン・ハントというマスクをかぶった
(あ、言っちゃった)
御年50代のトム・クルーズが
どこまでできるか観てみよう!

という不思議な路線になっていき、

手に汗握る、の意味がすっかり
変わってしまいました。

でもまあ、そうは言いながらも、
永遠のスター、
トム・クルーズだけが持つ輝きは健在!

トム自身のやさしい性格を反映してるのでしょう。

「M:i:I」シリーズは、
007シリーズのような気取りもなく、
ボーンシリーズのような
リアルな悲壮感がないところもいい。

本作のラストも、もしかしてヒロインの二人のうち
ひとりが○○○○をかばって
○○○○○○○○するかと思いきや

○○○○○○○○○○の
ラストを迎えて○○○○○○○○○○ました。

トムには、○が似合わない。


それともうひとつ。

ヘンリー・カヴィルにも、ヒゲは似合わなかった!

『スーパーマン』や
『U.N.C.L』で女ったらしのナポレオン・ソロを演じた彼が、
今回は見事な美貌もギリシャ神話の神様のような肉体美も封印。

本当は『U.N.C.L』の続編が観たいのだけれど、
おそらく監督のガイ・リッチーは

2017年公開の『キング・アーサー』で
ハリウッド史上最高の赤字記録を打ち立てちゃったので
続編の企画自体が頓挫しているのかもしれません。残念だー。


そして最後はもちろん、こちら!!
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『オーシャンズ8』

サンドラ・ブロックとケイト・ブランシェットという
知的でゴージャスなツートップに

ヒール役を本人がとことん楽しんであろう
アン・ハサウェイ

イギリスから実力派のヘレム・ボナム=カーター
若くして苦労人のミュージシャン、リアーナ

そして本作で一気に日本でも知られるようになった
インド系のミンディ・カリング

中国系アメリカ人の父と韓国系の母のもとに生まれた
オークワフィナ(本業はラッパーらしい)

と、ダイバーシティ豊かなキャスティングが爽快です。


が、なかでも私が、いや、観客の大半が!
「ああ、こんなひとと働きたいーー」と思ったのが、

家事育児と盗品売買のワンオペをこなす
マルチなおかあさんタミーを演じたサラ・ポールソン!

スタッフとしてVOGUEに入り込み、
当日ギリギリまでチームのピンチを救ってくれました。

はあ、ステキだったー。


ストーリーは「集まって盗む」の一言ですが、

ネットの感想や
パンフレットの解説でも指摘されていたように

従来の女性たちが集まる映画にありがちだった

・オトコを取り合ってケンカ・裏切りが起きる
・女同士のコンプレックスからケンカ・裏切りが起きる
・子どもや夫、恋人を人質にとられてケンカ・裏切りが起きる
・とにかくヒステリーを起こして怒鳴り合う
・裏切り者のオンナが最後に罰を受け、
 それを見てオンナたちがせせら笑う

など、「はあーーー???」という展開が一切なし。

ない、ない。ありませんから。


一場面だけ、
ルー(ケイト)がデビーの元彼の関与を知って
デビー(サンドラ)に詰め寄る場面がありましたが、
その展開も実にクール。

別に胸ぐらをつかんだり、叫んだりしなくても
事態を解決できるわけです。


いつもは“女王様”役が多いケイト様が
今回は完全にサンドラ・ブロックの参謀役にまわり、

ファッションも完全に
ボーイッシュ&マニッシュなパンツで統一。

これまたネット上で、
「最高じゃね?」という声が続出していた

スカジャンとレザーパンツのコンビや、
スリーピースなのにシャツなしのベスト姿とか

ケイト様にしか似合わないスタイルを
これでもか、これでもかと披露してくれます。


サンドラとケイトがあまりにもカッコイイので

物語の終盤に出てきた保険調査員役の
ジェームズ・コーデン(大好き!)が
もう、くまのプーサンの
着ぐるみにしか見えませんでした。

よく目をこすると、
人気番組の司会で有名なコーデンだったという。


ふんだりけったりのクロードを演じたのは
映画『ホビット』で
最も勇敢な(そして最も重圧に苦しんだ)
ドワーフ族の王、トーリンを熱演した
リチャード・アーミティッジ。

全 然 わ か ら な か っ た 。

役者だのう。


というわけで
「日頃の溜飲を下げたい」ひとも
普通にゴージャスなファッションを楽しみたいひとにも
200%おすすめのレディース・ムービー
『オーシャンズ8』。

見終わったあと、泡が飲みたくなりますよー。

by miminibanana | 2018-08-25 14:31 | 世間話 | Comments(0)