11月20日月曜。
昨日WOWOWで見たダニー・ボイル監督の
「スティーブ・ジョブズ」面白かったー。
ジョブズの生涯を幼少期から死期まで追うのではなく
人生の転機を刻んだ
3つのプレゼンテーションに絞りこんで描く、
という非常に思いきった脚本の勝利でした。
ぴーんと張りつめた緊張感が続いて、
ライブのように目が離せなかったもんなー。
それにダニー・ボイル監督は
アカデミー賞を受賞した
「スラムドッグ$ミリオネア」のときもそうでしたが、
過去の重要なシーンを“いま”に差し挟む
カットバックの達人。
しかも本作では、
一度流した場面をもう一度、ではなく
観客に新しい情報として
過去の場面を見せ、その一瞬で
「ああ、この人はもう、
ずいぶん遠くまで来てしまったのだなあ」
と“世紀の憎まれっ子”であるジョブズに
いたわりや哀しみの気持ちをおこさせる
見事な演出に成功していたと思います。
ラストがちょっとキレイすぎるのも
ダニー・ボイルらしくて、私は好きでした。
彼は労働者階級出身なので、
映画に欲しいおとぎ話の要素をよくわかっている。
主演のファスベンダーも五つ星の熱演!
ファスの魅力を一言で表すと「青白い炎」。
美しくて演技もうまい。
天は二物を与えちゃった人です。お見事でした。