「FROM HAND TO HAND 手から手へ 展」@札幌

今日2回目の投稿。おすすめ展覧会です。

ただいま札幌・中島公園の北海道立文学館で開催中!
「FROM HAND TO HAND 手から手へ 展」
http://www.h-bungaku.or.jp/
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副題は「絵本作家から子どもたちへ 3.11後のメッセージ」。

2011年の東日本大震災後、スロバキア在住の絵本作家
降矢奈々(ふりやなな)さんの呼びかけにより世界の絵本作家が
「震災後の世界を生きていく子どもたち」に向けて作品を制作。

その作品を集めた展覧会「FROM HAND TO HAND 手から手へ 展」が
イタリア・スロバキア・ポーランド・オランダ・デンマークの
ヨーロッパ5カ国を巡回し、

とうとう“当事国”である日本にやってきた、というわけです。

東京や神奈川、長野、島根、福岡、京都、そして福島を経て
札幌はその最終地にあたります。


7カ国110人の作品はもちろん110通りの表現がありましたが、

3.11の爪痕を嘆き、怒り、畏れ、憂う感情や
“子どもたちに申し訳ない”という深い悔恨を刻んだ作品もあれば、

見失ってはいけない希望、友愛、ユーモアに目を向け、
自然への祈りをつむぐものもありました。


子どもたちに明るい未来を描いてみせる
「絵本」という媒体に関わっている大人こそ、
3.11で受けたダメージは深刻です。

門外漢の私ですら見ていて
息が詰まるような気持ちになりましたが、

やはりこの展覧会は
一人でも多くの人が見ておいたほうがいい。

そう思います。

なかでも、2500円(税別)の図録はマストバイ!
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展覧会では、各作家さんが作品とは別に寄せてくれた
直筆のメッセージカードも展示されていましたが、

図録ではそれらが作品とセットで紹介されているので
作家の肉声が直接聞こえてくるような心持ちになります。


ただし、実際に提出された作品は複数枚あっても
(二枚一組の人が多かったかな)

図録では「一人一枚掲載」がほとんどだったので、
やはり展示そのものを見る価値は十二分にあります。

酒井駒子さん、あべ弘士さん、荒井良二さん、
「王さま」シリーズの和歌山静子さん…国内の作家たちと

はじめて見る海外の作家たち。

皆の思いが迫ってくる
FROM HAND TO HAND …その輪にどうぞあなたも。

8/24日曜まで。開館時間9:30〜17:00(入場は30分前)です。

by miminibanana | 2014-08-21 11:44 | おすすめ | Comments(0)