「アベーテロッソの解読展」感想

1/17金曜の朝。

昨日は面白いライブに行ってきました。

アフリカンドラムのジャンベとピアノ、
写真、映像という4つの世界が織りなすライブ
「アベーテロッソの解読展」
http://cai-net.jp/exhi_current/2014/01/1850/


アベーテロッソという聞き慣れない単語は
「イタリア北部の限られた地域に群生するモミの木」のことで

ヴァイオリンの名器ストラディバリウスや
ピアノのスタンウェイの原材料となっているそうです。

その“音楽の樹”にインスピレーションを得た
ジャンベとピアノのユニット「ジャンピ」さんと、

彼らが録り下ろしたCDを聴いて、これまた
写真を撮り下ろした写真家の馬場杏輔さん、

その馬場さんの撮影映像を編集し、
当日のライブ演奏にあわせて会場中に映し出された映像は、
映像作家の富田哲司さんによるもの。

といった、「音楽・写真・映像の三種類の美」が
「どのような黄金比を構成するのか?」に挑んだ
非常に意欲的なライブでした。

ジャンベ演奏家の茂呂剛伸さんは
過去に取材させていただいたことがあって
実力・お人柄共にすばらしいことは保証済み。

個人的にはジャンベ単独よりも
ハジメさん(ベルリン在住)のピアノメロディーが入ったほうが
私は聴きやすいので楽しかったなあ。

映像コラボも私たち観客を有機的な世界観に導く
包容力のある演出でした。

会場の真ん中に見えない大樹を感じさせた。

多分「音楽の樹」という曲だと思いますが
四角くてちいさな会場中に(定員は20名!)
葉脈の中を水が這い上がっていくような映像が映ったんですね。

一瞬、自分自身が樹木の中に入った気がしてぞわりとした。
あれ、もう一度体験してみたい(笑)。

「プラハの図書館に圧倒された」という
ピアノのハジメさんが作った曲「ビブリオ」のときは、
縦横に本がびっしりと並ぶ図書館の棚を
イメージした画像が映りましたが、

私はその解説を聞くまでは勝手に
「くもの巣」だと思いこんでいて内心ドキドキしてました。

またその線がランダムにピクンピクンと動くから
捕食される虫の気持ちになっちゃって(笑)。

でも実はそのあと本当に
「食虫花の中で繰り広げられるドラマを描いた」曲が
出てきてビックリ!捕食はこっちだったか…。

とまあ、こんなカンチガイを楽しむのも
ありなのかもしれません。わははー。


「アベーテロッソの解読展」は今週の水曜から始まり
1/23木まで(1/19日はお休みです)。

ライブをやっていないときは
馬場さんの写真展を見ることができます。
会場は大通にあるCAI02  http://cai-net.jp/
14:00〜23:00(ライブ中は入れません)

「ライブはもう終わっちゃったの?」
「いつやってるの?」という方、
な、なんと「ジャンピ」さんは今回、
会期中の8日間ぶっとおしで
19:30開演のライブマラソンに挑戦しております!

も、茂呂さん、昼間もお仕事なのにダイジョウブ?
いつも新しいことに向かう姿勢がスバラシイなあ。

チケット5500円代は「アベーテロッソの解読展」
サウンドトラックCD付き。今も聴きながら書いています。
「アベーテロッソの解読展」感想_f0189650_09531914.jpg
繰り返しますが、会場がちっさいので定員はぜいたくにも20人です。

アベーテロッソという異国の大樹の木蔭に眠る20人であり、
カサカサとした木肌に耳を寄せる20人であるかもしれません。

私は昨日、この“幸せな20人”のひとりでした。


「アベーテロッソの解読展」ライブはあと6夜。
チケット、まだあるかもしれません。お問い合わせは会場へ!

by miminibanana | 2014-01-17 09:54 | レポート | Comments(0)