映画『聖の青春』感想

11/26土曜。

1998年に29歳で亡くなった棋士、村山聖さんの伝記
『聖の青春』原作を映像化した同名映画を見てきましたよ。


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私は将棋のルールも知りませんが、
知り合いに将棋好きの方がいて、
よくいろんなお話を聞かせてもらっています。

原作『聖の青春』もその方から借りて読み、

著者の大崎さんが村山さんに寄せる想いの深さに
最後、涙がとまりませんでした。


Facebookにも書いたように、

伝記映画の面白さは、取り上げられた実在の人物と
その人を演じた役者さんそのものの人となりが

2本のこよりのようによじりあって
太くて強固な「新しい人物」を構築するところにあります。


自分に時間がないことを自覚しつつ、
名人を渇望する村山さんは

前人未到の七冠を達成した
羽生名人を生涯追い続けましたが、

この「生涯のライバル」を演じた
二人の役者のキャリアは、実は逆転しています。


「デスノート」のLやNHK大河ドラマ「平清盛」など
大きな代表作を持つ松山ケンイチ(村山役)と

NHKの連続テレビ小説「ごちそうさん」で
一躍お茶の間で人気が出た東出昌大とでは、

まだまだ線が細い東出くんが、
ほぼ同世代ながら、どんな役にも没頭するマツケンを
内心は仰ぎみる関係だと思います。

しかも東出くんは棋界だけでなく、
あらゆる方面から一目も二目も置かれている

天才、羽生さんを演じるのですから、
どれだけプレッシャーを感じていたことか!


東出“羽生”、すばらしかったですよ。ちょっと鳥肌もの。

そして“怪童”の魅力や苦悩、天才ゆえの傲慢さ、

将棋しか知らない棋士独特の
純な透明感を全身で発していたマツケンは

またもや代表作を増やした、という感じ。


37歳の森義隆監督(この映画が3作目!)が

棋士たちの勝負の合間合間にはさんでくる
市井の人々や自然界を映した絵がやさしくて、それも好きでした。


『聖の青春』、
しばらく映画館に行っていない人にもおすすめです。

棋士と役者たちの一番勝負。

by miminibanana | 2016-11-26 14:30 | 世間話 | Comments(0)