映画「怒り」感想

ひとが自分にできることを増やす姿は美しい。

子どものよちよち歩きや、
スポーツの記録更新、

企業人の「○○さん、成長したね」という
瞬間に立ち会える幸せも、そのひとつだ。
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映画「怒り」には
このポスターを見ただけで圧倒されるように

「自分ひとりでも主演が務まる」クラスの7人が
揃っている。

その7人が7人とも、
自分のできる範囲の演技を捨てていた。

あるものは一緒に暮らし、
あるものは無人島に旅立ち、

太った&やせたの外見にとどまらない
「役を生きる」時間に
自分を200%捧げたのだろう。


見たことのない領域にいた宮崎あおいに

ケン・ワタナーベらしさを捨てた渡辺謙に

互いを信じ愛した妻夫木聡と綾野剛に

複雑な役どころに感情と血肉を与えた森山未來に

心が引き裂かれる状況から
決して逃げなかった広瀬すずに

私は魅せられ、いまも彼らのことを考えてる。

役者のことを、登場人物たちのことを。

彼らが渾然一体となって生まれた
新しい7人のことを。


李相日(リ・サンイル)監督、やりおった。

また傑作を生みましたよこのひとは。


出番は少なかったけど、
池脇千鶴がまたよかったなあ。

by miminibanana | 2016-09-18 16:56 | 世間話 | Comments(0)